愛犬にとってどんなドックフードが良いか?これは誰しもが悩む問題ですよね。
ネットで調べても情報量が多すぎ。ドックフードのランキングサイトなんかもあるが怪しい気がする。そもそもネット販売限定のドックフードってなんか信用できない・・・
って感じている飼い主さん多いのではないでしょうか??
これって仕方ない事で、わたしは10年以上飼料メーカーに勤めており、嫌と言うほど配合設計していました。その経験から言うと、一般の人にはドックフードの良し悪しは絶対にわかりません!!これには理由があってドックフードの成分表示表って配合内容を細かく書く必要がないんですよね。言葉は悪いですが誤魔化そうと思えばいくらでも誤魔化せます。
例えばドックフードの重要な要素である『タンパク値』、これは濃縮大豆タンパクとか配合しちゃえばいくらでも上げれます。原料で言えば『チキン』って記載されていてもそれが何%配合されているのか(良心的なドックフードは記載されているものもありますが)、さらに言えばその『チキン』ってどんなチキンなのか?
こんなのメーカー側の人間しかわかりません!!(正確にはメーカー側でさえわからない事もありますが、話が複雑になるのでまたの機会に)
という訳で今回はプロ目線で安全なドックフードをどう選べば良いか?それをわかりやすく解説していこうと思います。
(正しくは元プロですが・・・転勤・出張多いし、わんこと遊べないので仕事辞めて転職しました笑)
ちなみにこちらの記事は結構長くなるので先に結論を言っておくと、プロ目線でみた安心安全なドックフードは国産なら『金虎 おさかな』、海外製なら『オリジン』が素晴らしい。
目次
安全なドックフードを選ぶ方法は製造方法が公開されいてる、またはISO22005取得しているか
ネット上にはドックフードランキング系サイトがいくつもありますが、あまり触れられていない部分が『ドックフードの製造方法』です。なぜなら知識ないから。ヒューマングレードとかグレインフリーとか無添加・・・こういった誰しもが聞いた事あるワードでしか評価できない。
どんな機械を使って、どういう製造工程で作られているかなんてメーカーサイドも公表していない場合がほとんどですし、ドックフードを製造する機械だって種類はいくつかあります。機械別の特徴なんぞ謎のドックフードランキング作っているサイト運営者は知らないでしょう。
実際にネット上だと一番高い評価を受けているモグワンであっても『イギリスのペットフード専門工場で厳しい基準をクリアした安心の施設』、この程度しか情報がない。どういう製造工程なのかはわかりません。
モグワンが良いか悪いかは置いておいて、重要な事はネット上で最も評価が高いドックフードでさえ情報量は少ない、って事です。こんなのどのドックフードが良いか悪いかなんてわかる訳がない・・・そう思いませんか?
そんなドックフードの『どうやって作っているかイマイチわからない問題』ですが、ちゃんと説明しているのもあります。それが冒頭にチラッと紹介した『金虎 おさかな』と『オリジン』ですね。
製造工程をキチッと公開しているメーカーって『それだけ自信がある』と言えます。実際にこの2つのドックフードに関してはかなり詳しく調べましたが、プロ目線で見ても商品コンセプトなど納得できます。詳しく知りたい方は別記事を読んでみて下さい。
おそらく調べれば他にも製造工程をきっちり公開しているドックフードもあるはず。そういうドックフードは安全な可能性が高い、そう思って大丈夫です。
あとはドックフードを製造している工場が『ISO22005』を認証しているかどうか、ここも判断基準になります。ISO22005というのはわかりやすく説明すると、食品のトレーサビリティに関する国際的な認証制度です。これ人間用の食品ならともかく、ドックフードで取得するのはかなり凄い。
私自身経験ありますが、ISOって認定員に審査されるのですが、めっちゃ厳しい。簡単に認証取れるものじゃありません。
実際にドックフードの工場でよくあるのが『製造工場はISO22005の管理手法に倣って運営しています』みたいなパターン。これは認証取りたいが、取れないんですよ。難しいので。
それを実際に認証取得している工場で製造しているドックフードは品質管理に関してはかなりのレベルと判断して大丈夫です。ちなみにISO22005を取得している工場で製造されているドックフードは『このこごはん』『うまか
』ですね。
安全なドックフードは使用原料が詳しく記載されている|配合割合までわかるものが良い
ドックフードの成分表は多く配合されているものから順に記載するルールはあります。よくネットでボロカスに叩かれているドックフードはまず間違いなく『穀類』が最初に記載されています。例としてはこんな感じですね↓↓
穀類(トウモロコシ、小麦ふすま、脱脂米糠、コーングルテンフィード)、肉類(牛肉粉、チキンミール、豚肉粉、チキンレバーパウダー)、豆類(脱脂大豆、おから粉末、大豆粉末)、油脂類(動物性油脂)・・・・・・
当然ですが動物タンパク(肉や魚)よりもトウモロコシなど穀類の方が原価が安い。なので最初に穀類が記載されている、って事です。ただし肉や魚が最初に記載されているドックフードであっても何が何%入っているかまで記載されているものは少ない。配合設計をしていた私からするとここで誤魔化せる、ってのがわかります。
極端な例を言えば『トウモロコシ20% 、チキン15% 、大豆10% ・・・・』これだとトウモロコシが一番最初に記載されます。これを『チキン15%、トウモロコシ10%、大豆10%、玄米10%・・・』こうしてやるとチキンの配合量自体は変わらなくても一番多くなるので最初に記載できるようになる。
で、タンパク質が低くなってしまえば植物タンパクで調整すれば良い。このように一番最初に肉類が記載されているからと言って必ずしも良い配合内容とは限りません。
なので出来れば主要な原料は何が何%配合されているか記載されているドックフードを選びましょう。こういうフードは使用している原料がマトモです。ショボイ配合内容であれば開示しない方がよく見えますからね・・・笑
例として先ほど紹介したネットで一番高い評価を受けているモグワンの成分表がこちら。
これだとチキンとサーモンで56%配合されており、その内訳までわかります。こういう表示内容のドックフードを選べば安全な確率は高いと言えます。
ただしここまで詳細に成分表示されているドックフードって非常に少なく、国産のものはほぼありません。というか知っている限りない。自信を持ってオススメしている『金虎のおさかな』も何%までは記載されていません。
この辺が国産の弱いところですよね。正直ドックフードに限らず、飼料全般ですが海外の方が品質良いんですよね。特にヨーロッパ系は強い。
安全なドックフードは添加物を気にする事|ただしそれなりのフードは大抵無添加
最後に添加物についてですが、これについては正直そこまで気にする必要はありません。
この記事を読んでいるって事は『愛犬のためにどんなドックフードが良いか』って真剣に悩んでいる飼い主さんのはずです。そのレベルの飼い主さんが選ぶドックフードであればまず間違いなく無添加です。今はネットの口コミなどで評価される時代。悪いと言われている添加物入っていると評価がボロクソになりますからね・・・
実は添加物についてブロ目線で言うと、別に無添加じゃなくても良いと思っています・・・笑
例えば酸化防止剤などは発がん性があるとされており、ダメな成分と言われています。BHA(ブチルヒドロキシアニソール)とかBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)ですね。
ただこれ少量入っていたところで問題ない(添加する上限量あるので)。むしろドックフードが酸化する方がよっぽど危険です。
最近のドックフードは人工の酸化防止剤入っていると評価が悪くなるので、天然由来のものを使用する傾向があります(トコフェロールとかローズマリー抽出物など)。確かに天然のものはそりゃ安全なのは間違いないのですが、酸化防止する効果としては人工のものより劣ります。
なのでドックフードって開封したら空気に触れないよう密封して保管しましょうね。酸化しやすいので。
ちなみに着色料とか香料系はやはり良くないと思います。着色料は人間ウケするように色付けているだけで犬にとってはメリット何もないですし、香料系は食いつき良くするため、、、つまり原料があまり良くないものを使っている事が多い、って事ですからね。
最後にプロ目線でオススメできる安全なドックフードを紹介
では最後にプロ目線でオススメできるドックフードを紹介しておきます。
記事内でも何度か名前を挙げましたが、国産なら『金虎のおさかな』、これは良い。個人的には一番オススメですね。あとはモグワンと同じくネットで高評価の『このこごはん』、これも使用原料はかなりバランス良く設計されており、品質管理面はISO22005認定。鳥肉(九州産華味鳥)を使用している『うまか』もISO22005認定、これも悪くない。
国産で安全性が高いと判断されるドックフード
- 金虎 おさかな:製造方法の公開・使用原料が明確・品質管理上コンタミ(他原料の混入)がしない。アレルギー対策の安心感
- このこごはん:ISO22005認証。バランス良い配合設計が魅力。特にアレルギーないなら検討する価値あり
- うまか:ISO22005認証。主原料の鶏肉が華味鳥(ブランド鶏)。製造元の母体が飲食業(水炊き料亭)で、それと同じ鶏を使用しており、使用原料が明確
海外製だと選択肢はかなり増えますが、絶賛している『オリジン』。これははっきり言って品質管理のレベルがえげつなく高いです。製造方法も国内だとまず無理ですね。設備のレベルが違います。
ただし配合設計がかなり尖っているので、運動量が多いわんこには良いですが、運動嫌い。肥満傾向のわんこには不向きかな、とも。オリジンについてはかなり真剣に記事書いたので良かったら読んでみて下さい。
あとはネットでおそらく一番評価の高いモグワン。モグワンについては賛否両論あります。否定的な理由は広告が多すぎるからでしょうね・・・笑
ただ配合設計を見ると売れる理由もわかります。表現しにくいのですが、無難に良い。万人受けするような配合設計になっているので、迷ったらこれ、って意見もわかります。
で、値段も重要な要素となるのでこちらに紹介したドックフードの価格をまとめておきます。価格に関してはKg単価、税込で表示しています。オリジンに関しては容量が340g、2kg、6kg、11.4kgとあるのですが、2kgの価格。またいくつか商品ラインナップがあるのですが、最もスタンダードの『オリジン オリジナル』の価格となります。
海外製 | 国産 | |||
オリジン(2kg) | モグワン (1.8kg) | おさかな(1kg) | このこごはん(1kg) | うまか(1.5kg) |
通常価格:3,850円/kg | 通常価格:2,420円/kg | 通常価格:3,300円/kg | 通常価格:3,850円/kg | 通常価格:3,652円/kg |
定期:- | 定期:1,936円/kg(最大) | 定期:2,970円/kg | 定期:3,278円/kg | 定期:2,922円/kg(最大) |
定期ない商品もあり
※送料無料
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・定期条件
1個:10%OFF 2個以上:15%OFF 6個以上:20%OFF ※3個以上だと送料無料、2個までだと別途704円(税込) |
・定期条件
2個:10%OFF ※送料無料
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・定期条件
2回目以降は2袋で15%OFF ※送料別途850円
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・定期条件
1個:10%OFF 2個以上:20%OFF ※3個以上だと送料無料、2個までだと別途935円(税込)
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この比較表を作るまで一番高いドックフードは『おさかな』と予想していました。理由は簡単で『魚』って飼料原料では一番高い部類だから。でも送料まで考慮すると比較した中では高いとも言えない。これは予想ですが、他のものと比べて露出が少ない(広告費の割合が少ない)のが影響しているはずです。原価は間違いなく高いですよ。元々が高いドックフードですのでお得感ないですが、『おさかな』コスパは良いと思います。
うまかに関してはブランド鶏(華味鳥)がどの程度の原価か分からないので、何とも言えません。
このこごはんはかなり高い。ただ配合内容的にはかなりのこだわりが伺えます。小型犬特化のドックフードなので、愛犬が小型犬でコスパ度外視、良いフードを与えたい、って場合は検討する価値ありですね。
モグワンですが、正直な意見としてここまで広告されているのに、あの配合内容でこの価格。それらを考慮すると案外儲けは少ないのか??という印象。薄利多売の方針なのかも知れませんね。
オリジンはどう考えても高い、ってわかっていました。オリジン以上の品質となるとフリーズドライなど特殊なタイプのフードになるかと思います。
さて、今回はプロ目線での安全なドックフードの選び方について紹介してみました。ついでに安全面でオススメのドックフードも紹介してみました。
ただ覚えておいて欲しい事は牛や豚、鶏であれば同一環境で飼育されているのでどの餌が正解か、ってのはあります。しかしわんこは同犬種であっても性格、生活環境、嗜好生が違います。つまりどのドックフードが良いかの正解は無い。
なので今回紹介したドックフードが全てのわんこにとって良いか?と言われればそうではありません。
大事なのは飼い主さん、つまりあなたが愛犬の事を考えてどのドックフードが良いかな??って考えてあげる事です。そのように愛犬と接していれば万が一ドックフードが原因で問題が起こった場合、すぐ気付いてあげられます。
うちの子は魚が好きだから、魚入ってるドックフードあげてみよう。馬肉ってなんか良さそうだから馬肉主体のドックフードって無いのかな??こんな感じの選び方でも良いと思いますよ!!
そうやって飼い主さんが愛犬の事を想って選んだドックフードが唯一の正解です。この記事はもちろん、他のネット記事などはあくまで参考程度で大丈夫。今時そこまで怪しいドックフード売っていませんので安心して下さい(笑)
ではこちらの記事がドックフード選びに参考になれば幸いです。