『サブスク』とはサブスクリプションの略で月額課金・定額制で契約するサービスの事を言いますが、ドックフードでも定期購入の定額制サービス、つまりサブスクが増えてきましたよね。
愛犬に合うドックフードであればサブスクの方が当然安くなるのでメリットは大きい。しかしドックフードって一体何が良いのかわからなくて困っている。そんな飼い主さんも多いのではないでしょうか??
私は飼料メーカーに10年以上勤めていたので、ドックフードの原料表示・成分表を見ればだいたいのスペック、原価を予想できます。またドックフードの製造方法等も実際に工場に出入りしていたのでどのような製品が安全性が高いかはだいたいわかる。
なので今回はサブスク(定期購入)サービスのあるドックフードのうち、安全性・価格(コスパ)・スペック、この3点を基準に国産と海外製のものを厳選して各1つ紹介してみます。
目次
金虎 おさかな 安全性◎ 価格(コスパ)○ スペック○
まず紹介したいのが静岡県焼津市にある創業100年の老舗鰹節屋『金虎』が製造販売している『おさかな』です。新鮮な生のカツオ・マグロを原料として使っており、自社工場で人間の食品と同じレベルの品質管理のもと製造されています。
おさかなについては別記事で詳しく紹介しているので良かったら参考にしてみて下さい。
金虎 おさかなの安全性への評価
『おさかな』の安全性への評価ですが、まず原料調達から製造、販売まで自社で行われているのが評価できるポイントですね。さらに評価できるのが製造している工場には魚以外のアレルゲンとなりえる原料(小麦・畜肉・卵・乳製品)は一切持ち込まないと徹底している事。
どういう事かというと、ドックフードは簡単に言うと①原料を混ぜ合わせる ②造粒する(粒にする) ③乾かす ざっくりこんな製造ラインで作られています。
例えば同じ製造ラインで鶏肉を原料としたドックフードを作っていたらどうでしょう?同じ製造ラインなので混ざってしまう可能性は十分考えれます。もしそれが鶏肉にアレルギーあるわんこが食べてしまったら??危険ですよね。この『混ざってしまう』ことを食品製造の世界では『コンタミ』と呼びます。※コンタミネーション(混入)の略
おさかなのアレルギー対策は非常に高いレベルであり、品質管理方法をここまでしっかり明記しているドックフードは中々ありません。魚自体が肉類に比べアレルギーの発症率が低いですし、アレルギーの原因となる可能性が高い小麦なども使用していない。
肉類が苦手なわんこはもちろん、普段のフードが合わない気がする・・・と悩んでいる飼い主さんは一度試してみるのも良いかと思いますよ!
金虎 おさかなの価格(コスパ)の評価|1ヶ月に必要なフード代も紹介
まず最初に言っておきますが、おさかなは価格としては高いです。ドックフードの原料で一番高いのは『動物性タンパク源』です。つまり肉類や魚です。魚は基本的には肉類よりも高価。それを主原料としているので当然ながら高い。
ここでのコスパとは単純な価格の安さではなく『原料スペックに対して高いか安いか』そう言う意味での評価をしています。
では価格を見ていくと・・・
初回お試し | 通常価格(1kg) | 2個セット(1kg×2) | 定期購入(1kg×2)10%オフ |
400g 1,000円 | 1kg 3,300円(税込) | 6,600円(税込) | 5,940円(税込) |
送料:無料 | 送料:あり | 送料:無料 | 送料:無料 |
ドックフードの価格で意外と見落としがちなのが『送料』です。定期購入であっても送料が必要な場合が多く、送料考慮するとかなり高くなる。これあるあるです。
おさかなは定期購入すると送料は無料、ってのが良いですね!!
定期購入だとドックフードの単価は2,970円/kg。2,000円/kgを超えるとプレミアムドックフードってイメージですので、単価を見れば高い気もしますが使っている原料を考慮すれ仕方ないかな、という印象。
ちなみに1ヶ月のドックフード代ですが、これはわんこの体重によって違ってきますが、我が家の4歳3kgミニピンの場合だと・・・
83g×30(日)=2,490g 2.49kgなのでおおよそ1ヶ月のドックフード代は2.49(kg)×2,970円/kg=7,396円
んー結構高いですね(笑)
金虎 おさかなのスペック評価
ではおさかなのスペックを見ていきましょう。おさかなの原料表はこちら
原料表
魚介類(まぐろ、かつお、かつお節、かつおエキス)、でん粉類(さつまいも、ばれいしょ)、脱脂大豆、酵母、マッシュポテト、なたね油、ごま、食物繊維、野菜類(トマト、かぼちゃ、ブロッコリー)、ミネラル類(Ca、P、Cl、K、Na、Zn、Fe、Cu)、ビタミン類(C、コリン、E、ナイアシン、パントテン酸、A、B2、B6、B1、葉酸、B12)
ドックフードは原料の使用割合が多い順から記載するというルールがあります。なのでこの場合は魚介類が最も多く配合されている、って事です。魚に多く含まれるEPAやDHAといった不飽和脂肪酸が体に良い、ってのは人間と同じく犬もそうで、関節炎・アトピー性皮膚炎・腎不全などの予防効果があると研究発表されています。
その他野菜類も緑黄色野菜を中心に配合。酸化防止剤・着色料なども使われておらず、非常にスペックの高いドックフードと言えます。
ただし唯一残念な点としては各原料の配合割合までは記載されていない事ですね。ドックフードには原料の割合(%)までは記載する必要なくメーカー側に任されています。実際に%表示まで記載されているものは滅多にありません。
ただおさかなの成分保証値値を見ると
成分保証値
タンパク質25%以上 脂質9%以上 粗繊維5%以下 灰分10%以下 水分10%以下
タンパク質が25%以上とそこそこ高いのでそれなりに魚介類の配合割合は高いと推察できます。というか実際に私も食べてみましたが、味からして大丈夫。間違いなくスペック高いです。
モグワン 安全性○ 価格(コスパ)◎ スペック◎
最近だとテレビCMもされているモグワン。気になっている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
ネット上での評価も非常に高く、実際かなり売れています。累計販売数200万個突破していますからね。このモグワンですが調べれば調べる程売れる理由が分かります。プロ目線で内容評価しても・・・コスパ良いんですよね。
→モグワン
モグワンの安全性への評価
モグワンの安全性での評価ですが、これについては残念ながらそこまで詳しい情報は開示されていません。イギリスのペットフード専門工場で製造され欧州ペットフード工業会連合(FEDIAF)の厳しい基準をクリアした施設。これくらいまでしか分かりません。
ちなみにこの欧州ペットフード工業会連合(FEDIAF)ってのは何かというと、ヨーロッパ各地のペットフード機関により構成さたペットフードの製造に関するガイドライン、栄養基準などを定めている団体です。
ドックフードの栄養基準について日本だと『総合栄養食』の基準がAAFCO(全米飼料検査官協会)の栄養基準を採用しているので、AAFCOの方が有名ですが、FEDIAFほぼ同じような団体と思って大丈夫です。
情報自体は決して多くありませんが、製造番号によるロット管理、原料ロットについてもトラッキングしているのでトレーサビリティに関してはかなり高いレベルで管理していると予想できます。
モグワンの価格(コスパ)の評価|1ヶ月に必要なフード代も紹介
モグワンってかなり売れているドックフードなのですが、最大の理由はこれ。コスパの良さだと思います。同一スペックのドックフードと比べると圧倒的に安いんですよ。
では価格を詳しく見てみると・・・
通常価格(1.8kg) | 定期購入 1個 | 2個以上 | 6個以上 |
4,356円(税込) | 3,920円(税込) 10%オフ | 3,702円(税込) 15%オフ | 3,484円(税込) 20%オフ |
送料:704円(税込) | 送料:704円(税込) | 送料:704円 ※3個〜は送料無料 | 送料:無料 |
最大で通常価格より20%オフ、送料無料となります。これをkg単価にすると1,936円/kg。後でスペック紹介しますが、この配合割合で2,000円切る。これは確かにコスパ良い。
ネット、SNSを見ているとモグワンの広告よく見かけません?
思うのですが、モグワンって広告費にある程度費用使って薄利多売の戦略なんだと思います。それがうまくハマっている。だから売れている。
ドックフードって売れれば売れるほど原価が安くなります。一回に製造するロットが増えれば増えるほど固定費も薄まりますし、原料ロスも少なくなります。
分かりやすく説明すると1回に100kg製造するのと10t製造するの。これどちらも原料ロスは同じ量なんですよ。というのもドックフードの製造で粒にする造粒工程がありますが、安定して粒が作られるまで少し時間がかかります。この安定していない状態が原料のロスとなる部分。これは100kg作ろうが10t作ろうが同じ量。
なので飼い主側からしても売れているドックフードってメリットあるんですよね。
ちなみに我が家の4歳3kgミニピンの場合、1ヶ月のドックフード代はいくらになるかと計算すると・・・
1日70gとして70g×30(日)=2,100g 2.1kg×1,936円/kg=4,066円
6袋以上購入の最大割引適用時の単価で計算していますが、悪くない!コスパ良いですね!!
→モグワン
モグワンのスペック評価
ではモグワンのスペックを見ていきましょう。
原料表示
チキン&サーモン56%(チキン生肉21%、生サーモン12%、乾燥チキン12%、乾燥サーモン7%、チキングレイビー2%、サーモンオイル2%)、サツマイモ、エンドウ豆、レンズ豆、ひよこ豆、ビール酵母、アルファルファ、ココナッツオイル、バナナ、リンゴ、海藻、クランベリー、カボチャ、カモミール、マリーゴールド、セイヨウタンポポ、トマト、ショウガ、アスパラガス、パパイヤ、グルコサミン、メチルスルフォニルメタン(MSM)、コンドロイチン、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、ヨウ素)、ビタミン類(A、D3、E)、乳酸菌
注目すべきは主原料の割合(%)表示までされているという点ですね!
実はこの%表示をしなければ配合設計を工夫すると見た感じ良いようにいじるのって簡単です。%表示すると誤魔化しができない。動物性タンパク源としてチキンとサーモンが56%とリッチな内容。成分値も見ると・・・
保証成分値
タンパク質27%以上 脂質10%以上 粗繊維4.75%以下 灰分9%以下 水分9%以下
成分値も高タンパクであり、原料が良い、ってのが十分分かります。スペックはかなり高いですよ!これ以上のものとなると、パッと思いつくのはほぼ肉で有名なオリジンくらいですかね?
最後に一番大事なドックフードの選び方を紹介しておく
今回は安全性・価格・スペックを基準として定期サービスのあるオススメのドックフードを紹介してみました。
ただわんこは同一犬種であっても生活環境は異なります。性格だって違います。我が家は3匹の多頭飼いですが、運動めっちゃ嫌いなのと一日中動き回っているのがいますからね・・・笑
当然運動量によっても最適なドックフードって変わってきます。
今回紹介したものも総合的に見てお得、って思えるだけで全てのわんこに適しているかと言えばそうではありません。
つまりドックフードに正解はない。
大事なのは飼い主さんが愛犬の事を想ってドックフード選びをしてあげる事です。好きなおやつが煮干しだから、魚のドックフード試してみようかな?この前友達が馬肉が良いって言ってた。馬肉入っているドックフードないかな??
そんな感じで良いんですよ。
そうやって選んであげたフードが唯一の正解です。
今はネットで何もかも評価されてランキング付けられます。ネットの情報は間違ったことも多い。特にドックフードジャンルは人間と違って間違った情報書いていても平気で検索結果に出てきますからね。あまりネットの情報を鵜呑みにせず愛犬の事を第一に考えてドックフード選んであげて下さい。ネット情報はあくまでも参考程度に!!
(こんな記事書いている私が言うのも変ですが・・・笑)
ただしアレルギーは気をつけてあげて下さいね。最低限原材料表示を見て何が入っているかだけは確認しておきましょう。