ペットを飼っていると『ペット保険』、これについて考える事はあると思います。
ネットではペット保険不要論もよく見かけます。実際に必要なのかどうか考えてみました。
目次
ペット保険が必要ないという意見をまとめると
まずペット保険が必要ないという意見、代表的なものをあげてみます。
保険料が高い
ペット保険の種類、犬種や年齢にもよりますが、比較的保障内容が充実しているものだと小型犬で約3,000円/月は必要です。確かにかなり高額ですね。
さらにペット保険は全額補償対象にはならないものが多く、多くても支払金額の70%。また多くの保険は支払上限額が設定されており、そういった点も割高と感じる要因になると思います。
支払上限の例(治療費50,000円、70%保障、支払上限30,000円)
50,000×0.7=35,000円 しかし支払上限が30,000円なので35,000円ではなく30,000円しか支払われない。
犬の生涯に必要な医療費と保険料を比べると損
よく言われるのが犬の生涯に必要な医療費として100万円ほどは必要。
この100万って金額はおそらく2003年の週刊ポストの記事がソースと思われます。今はもう少し平均寿命伸びているでしょうし生涯の医療費はさらに必要かもしれません。
では70%保障の保険で考えて見ると100万円の内70万円は保険会社から支払われるので自己負担は30万円です。
その30万円+生涯に必要な保険料、これが実質負担する医療費となります。
で、この生涯に必要な保険料なのですが、これも犬種、加入時期によって異なるので何とも言えないのですが、
子犬の頃から加入している小型犬でも70~80万くらいは必要となります。(15年生きたとして)
つまり自己負担額の30万+保険料(70~80万)=100~110万。
やや損する可能性が高く、もしかしたら健康で特に大きな怪我もなく生涯を全うする可能性もあります。
だったら保険料の分を貯金しておいた方がマシという意見。もし医療費が掛からなかったら貯金したお金は残りますから。
保険の更新が出来ない場合がある
ペット保険は基本的に毎年更新となり、場合によっては更新できず断れる事もあります。
若く健康な期間は保険を全く使用していなくて、老犬になり厄介な病気になって保険を使っていたら更新を断られた。
これはよくあるトラブルです。
ただこれ掛け捨ての保険はそういうものだったりします。人間だってガンの人がガン保険に入れないですよね。
万が一大きな病気になっても生活が困窮する事態まではならない
車の任意保険などがそうですが、万が一重大な人身事故を起こしてしまった場合、金銭的な面で自分じゃどうしようもないですよね?だから保険に入ります。
ただしペットの場合、大きな手術になったとしても生活が困窮するまでの事態にならない。なので必要ない。そういう意見もあります。
私は保険で損したいから保険に入っています
ペット保険不要説の意見を見ると確かに損する可能性大、それは認めます。
ですが、私はペット保険にガッツリ入っています。おそらく損すると思います、というか損したい。
そもそも保険で得するのってどういう事かというと不幸なことが起こるってことです。
我が家の愛犬たちが健康で長生きしてくれて無駄に保険料を払い続ける、これが最高だと思っています。
もしかしたら慢性的な疾患になって翌年に更新拒否される可能性もあります。
しかし保険加入中に大怪我して大手術、全ては保証されないにせよ負担は楽になる可能性だってあります。
未来の事なんてわかりません。
昔飼っていた猫は事故で大手術をしました。
当時私は子供でしたが、事故直後の光景は今でも覚えています。悲惨な状況でした。
安楽死も進められました。しかし出来る限りの事をと手術する事にしました。
奇跡的に手術は成功しました。
ただペット保険などはまだ普及していなく、保険は入っていません。手術代、入院費、とんでもない金額です。
子供のころの私は猫貧乏だった記憶しかありません。
ですが、私の親はもっと大変だったはずです。
よく手術する決心したと思います。いくら金額が必要かもわからないのに。
この経験があるからかもしれません。
ペット保険の手術に対する補償、これは上限金額がありますが、やはりあるとないでは違ってきます。
補償内容を確認しよう
ペット保険に入っている人でペットショップからお迎えし、そこのショップに勧められるまま保険に入ってそのまま、って人は多いかと思います。
今はペット保険を扱う会社も増えており、また保険商品(プラン)も多様化しています。
例えばペット保険では最大手の『アニコム』の商品だと基本的な商品は『どうぶつ保険ふぁみりぃ』、これは通院・入院・手術に対応しており50%保障と70%保障の2パターンから選べます。この商品が今シェアNo.1のペット保険です。
ただし手術の支払限度額は140,000円/1回とやや少なく設定されています。
これに対し『動物保険ぷち』って商品もあるのですが、こちらは通院は保障対象ではありません。ただし手術は500,000/一回と支払限度が高くなっています。万が一の場合のみに備えるって感じですね。(70%保障のみ)
また手術特化型で言えばアイペットの『うちの子ライト』、これなんか良いと思います。一回の支払限度額はアニコムと同じ500,000円ですが、こちらの保証割合は90%なのでかなり安心。実はどこかのタイミングでこの保険に切り替えようかと考えている商品です。
保険比較サイトなんかもあるので、一度保険内容を見直してみるのもよいかもしれません。
最後に
動物病院は人間と違って自由診療。つまり治療費がいくらかは病院次第です。
ペットを病院に連れていくとき治療費が一体いくらになるか、全く予想が付かず不安になった経験はないでしょうか。
保険はそういった場合の精神的な助けにもなります。また出来る限りの治療をさせてあげたい、そういう思いの助けにもなります。
手術は何十万、場合によっては100万以上が必要になる場合もあります。いきなりそんな大金を払っても問題ない人なら良いですが、さすがに大多数の人は予期せぬこれだけの出費は辛いのではないでしょうか。
保険はほとんどの場合は損します。それは保険会社が確率論から絶対に損をしないよう設計しているので当たり前です。
でも掛け捨ての保険なんて損してなんぼですよ。損するという事は健康な証拠。
この記事を読んで頂き保険について考えるきっかけになればと思います。
ではまた次回