私は10年以上飼料の配合設計に関わる仕事をしていました。メインは畜産・養殖の飼料でしたがペット関連にも携わっていた事もあります。なのでドックフードに関してはそれなりの知識があります。
そんな私が思うドックフードの最高峰とは??答えは『フリーズドライ製法』のドックフードなんですよね。
理由は簡単で一般的なドックフードはドライフードとも呼ばれますが、これは製造工程でどうしても熱による乾燥工程が必要となります。乾燥させないと腐ってしまいますからね・・・
この熱による乾燥工程でタンパク質が変性。栄養素が損なわれてしまいます。
ステーキをイメージしてもらったら良いですが、生肉だとプニっとしていますが、焼いたら硬くなるでしょ?あれが『タンパク質の変性』です。
では熱処理を行わずに乾燥できないのか?これを可能にする技術が『フリーズドライ』です。宇宙食にも使われている技術ですが、簡単に言うとフードを凍結させて真空状態にする。そして気圧による沸点の違いを利用して凍結させた水分を昇華、乾燥させる。
これだと熱処理を行わないので栄養素が損なわれる事がありません。じゃあなぜドックフードは基本的にドライフードなのか?理由は簡単で加工賃が高いから。つまりコストの問題です。
品質の事のみを考え価格を度外視すればフリーズドライのドックフードが間違いなく良い。これは間違いありません。
では今回はそんなフリーズドライ製法で製造されているオススメのドックフードを厳選して3つ紹介していきます。
目次
フリーズドライ製法のドックフードのメリットは栄養面だけじゃない!その他4つのメリット
栄養素が損なわれない、ってのがフリーズドライ最大のメリット。しかしそれ以外にもフリーズドライには様々な利点があります。オススメのフードを紹介する前にそれらを紹介しておきましょう。
フリーズドライのドックフードだと『食いつきが良い』
フリーズドライのドックフードは基本的には水でふやかして与えます。人間用でも『味噌汁』とか『スープ』でフリーズドライのものがありますが、それと同じイメージです。
冒頭でも言ったようにフリーズドライ製法だとタンパク質が変性していない状態で乾燥しています。それに水を加えてふやかすとどうなるか??まんま肉なんですよ。
わんこって生肉への食い付きが抜群に良いですよね?フリーズドライ製法だと水でふやかせば生肉の風味・味が戻りますので食い付きが良い。ドライフードが食べムラある、ってわんこは意外と多いですがそんな場合特にオススメ。あとは噛む力が衰えたシニア犬なんかにもアリです。
フリーズドライのドックフードなら生食では難しいビタミン・ミネラルなどの配合量も考えられている
フリーズドライの高いドックフードを与えるなら生肉与えれば良いのでは??って思うかもしれません。確かに後で価格は紹介しますが、フリーズドライのドックフードはめちゃくちゃ高い。スーパーで生肉買った方が安いかもしれません。
ただ生肉だけだと犬にとって必要な栄養素を確保するのは難しい。野生の肉食獣が草食動物の内臓を食べてビタミンを摂取している、ってのは有名な話ですが、スーパーで買ってきた肉だけだと特にビタミン類が不足してしまいます。
もちろん動物栄養学に知識があって生肉メインで毎日手作りフードを与えている飼い主さんもいますが、ほとんどの飼い主さんは不可能だと思います。私だって自信がない。
なので犬に必要な栄養素を配合しているドックフードの方が安心なんですよ。
あとフリーズドライのドックフードは高い。高いだけあって原料もかなり良いものが使われています。腐った肉をフリーズドライさせたとします。それを水でふやかしたら腐った肉になってしまうじゃないですか??
原料に安全性がある、ってものメリットの1つですね!
フリーズドライのドックフードは長期保存が可能|軽いし非常食としても良い
日本って災害多い国じゃないですか?いつ何が起こるかわかりません。
フリーズドライって空気に触れて水分を含まなければ年単位で品質が劣化しません。つまり長期保存が可能。非常食として最適です。しかもフリーズドライって軽いですからね。持ち運びにも便利です。
価格が高いので普段使いはちょっと・・・って方も非常食として常備しておく、ってのはオススメですよ!重いドックフード担いで避難するのって想像しただけで大変ですしね。
フリーズドライはおやつやトッピングとしても使える。利用シーンが多い
フリーズドライのドックフードは基本水でふやかして与えますが、もちろんそのまま乾燥した状態でも与える事ができます。
軽くて持ち運びに便利ですので『おやつ』として使える。また指で簡単に潰す事ができるので、普段与えているドライフードにふりかけのようにしてトッピングする、ってのも可能です。
これらがフリーズドライ製法のドックフードのメリットです。ちなみにデメリットは何度も言っていますが、価格が高い。って事だけですね。では次からはオススメのフリーズドライ製法で作られたドックフードを紹介していきます。
モグキューブ|ラム主体・不飽和脂肪酸(EPA・DHA)配合・価格面でも魅力
まず紹介したいのがモグキューブ
です。主原料はラム肉となっており、関節炎・アトピー性皮膚炎・腎不全などに予防効果があるとされいる不飽和脂肪酸も配合。当然ながら人工の酸化防止剤、着色料など一切使用しておらず非常にリッチな配合内容となっています。
成分値はこちら
成分値
粗タンパク質:32% 脂質:26% 粗繊維:3% 粗灰分:5% 水分:5% DHA:0.07% EPA:0.07%
注目すべきはタンパク質の多さですね!ほぼほぼラム肉(74.6%)なのでかなり高タンパク。一般的なドライのドックフードだとタンパク質の保証値はだいたい20%くらい。プレミアムドックフードと呼ばれる高品質なものでも25〜28%程度ですからね。
また魅力的なのはその価格。そもそもフリーズドライのドックフードって高すぎるのであまり売っていません。そしてネットでも定期購入できるものはまずない。モグキューブは定期購入することによって最大20%OFFになります。※通常価格5,456円/425g (税込)
ただし定期購入を利用したとして5,456円×0.8=4,365円/425g。これをkg単価にすると10,271円/kg。プレミアムドックフードと呼ばれるもので2,000円/kg〜ってイメージなので高いでしょ??笑
ただフリーズドライのフードにしては安い。それは間違い無いです。
K9ナチュラル ペットショップでも売っている・商品ラインナップが豊富
K9ナチュラルはアイテム数の多いペットショップなら販売されているので見かけた事がある方も多いかと思います。
K9ナチュラルは商品ラインナップが多く、例えばアレルギーなど考慮して原材料を選びたい場合は良いですよね!価格は商品によって異なりますが、先ほど紹介したモグキューブ
の場合と同じくラム主体の『ラム・フィースト』で比較してみましょう。
Amazonでの価格が6,718円/500g。kg単価にすると13,436円/kg・・・・めっちゃ高いでしょ?笑
ただ先ほどのモグキューブの場合、7割ほどが肉です。一方でK9の場合は9割肉。動物性タンパク源の割合がこちらの方が高く、栄養素がかなり高いので一般のドックフードよりも一回の給餌量が少なくなります。なので単純なKg単価だけでは比較できませんけどね。
とは言え高いです。
K A I M A T A おそらく一番高い|シングルプロテイン・グレインフリー
この商品は私自身使った事ないのでオススメはしません、というか半分ネタ枠で紹介しているのですが、調べた限りでは一番高い。これ以上に高いドックフードってあるんかな??ってレベルです。
公式サイトで価格見るとラム主体のもので10,120円/500g。kg単価だと20,240円/kgですからね!いやこれは流石に高すぎて我が家では無理!!笑
g単価2,000円超えってA5の黒毛和牛買えますよね・・・どういう人が使っているのだろうか・・・
一応特徴を紹介しておくとシングルプロテイン。つまり一種類の動物タンパク源しか使用しておらず、ウサギなど珍しい原料を使っている商品もあります。これはアレルギー対策ですね。新奇タンパクと呼ばれたりしますが、ウサギのようにあまり使われていない原料は免疫が過剰に反応する可能性が低く、アレルギーが発症しにくいと言われています。
楽天でも売っているので興味のある方は試してみて下さい。うちは無理です。家計が崩壊します笑
では今回はこの辺で。
今回はフリーズドライというちょっと特殊なドックフードを扱いましたが、一般的なドライフードに関しても記事書いています。興味がある方は読んでみて下さい。