ここ最近SNSなどで『動物愛誤』という単語を見かけます。動物愛護ではなく動物『愛誤』ですね。
動物愛誤とは
「動物が可哀想」という感情のみで間違った考えを持ったり行動を行うこと。
感情のみでの発言や感情の為、結果的に愛護精神とは全くかけ離れた事になってしまうのが特徴。
いますよね・・・こういう人。
実はわたし動物愛護団体って苦手なんですよね。それは愛護じゃなくて『愛誤』の人が多すぎるから。
今回は『愛誤』でよく話題になる猫のTNR活動について実体験を含め紹介します。
よく聞くTNRとは何なのか??
先に言っておきますが、現在は犬飼っていますが、実家では猫を飼っていた経験があり、猫も好き。
過去に捨て猫5匹拾い、15~20年生きてくれた。大きな手術は数十万。まさに猫貧乏だったが、5匹とも終生飼育した。
つまり猫は好き
だが、これは賛同できないな。公共の場所はダメでしょ。
ボランティア精神は素晴らしいと思うが、ルールを守った上でじゃないと、『愛誤』と言われても仕方ないかと。 https://t.co/NPbdP4EXBr
— わんこブログ (@wanko_blog) February 7, 2022
ただ残念ながら猫ボランティア。特に餌やりしている人は非常に迷惑な人が多い。
猫ボランティアの人達は一体何をしているのか?知らない人のために説明しておくと、よくあるのがTNRという活動です。TNRとはTrap(トラップ)捕獲、Neuter(ニューター)不妊手術、Return(リターン)元の場所に戻す。この略。
つまり捕まえて不妊手術を行い、元の場所に戻していわゆる『地域猫』にする訳ですね。保護すると言っても保護するスペースにも限りはありますし、無理やり捕まえてもストレスとなる場合も。ならば生殖能力がない状態(不妊)にして、定期的に餌を与えて、その地域で可愛がられる『地域猫』にしよう、そんな活動です。
ちなみに不妊手術後の猫は耳をV字にカットし、見た目でわかるようにされています。耳の形が桜に似ているので『さくら猫』と呼ばれる場合も。
【ちゃこの挨拶】
ミミズクではなくて、猫なのよ。ちょっとポテポテの。#保護猫 #さくら猫 #地域猫 #保護猫部屋 #NPO法人 pic.twitter.com/BlU9eFV7fe— Salon de lumiere 目黒 (@YAWQALw4CcyHQKI) February 4, 2022
もちろんこのTNR活動以外にも里親探しや、一時的な預かり、広報活動など多岐に渡りますが・・・
トラブルが起こりやすいのはこのTNR活動です。
そもそもこのTNRって無理がある。不妊手術を行い、これ以上増えないようにして愛される地域猫にする。一見良いように思えますが、どこでするの??って問題ですね。
TNRの活動って前提として屋外じゃないですか?そして公共の場(公園など)である事が多い、というかほとんどがそうでしょう。公共の場で好き勝手やるのはどうなのか?糞尿問題もあります。子供が遊ぶ砂場などは特に糞されやすい。衛生面を気にする方もいるでしょう。
また冬場など防寒のため段ボールや発砲スチロールを設置しているケースがありますが、公共の場に好き勝手に物を置くのは不法投棄となってしまいますよね?
そもそも世の中猫が好きな人ばかりじゃない。猫アレルギーの人もいるでしょう。地域猫、、、と言われても賛成できない人もいます。
身勝手な猫への餌やりで被害を受けた実体験
私の実体験もこの『TNR活動』での被害でした。場所は駐車場。不妊手術は完璧じゃなく餌やりするのでどんどん猫が集まる。毎日のように子猫を見かけました。間違いなく増えてる。
冬場は車のボンネットに入っていないか心配。タイヤで爪研ぎする。もちろんそこら中に糞が落ちています。猫が食べ残した餌が腐っていて悪臭も。餌やりしている人からすれば命を守るためにそれくらい目を瞑れ、、、って意見なのかも知れませんが・・・
駐車場はあんたらの土地じゃないだろ?って話ですね。
ここでTNR活動家がよく反論するのが『不妊手術をしないと増える一方であり、餌やりするから増える訳じゃない』このパターン。つまり仮に猫嫌いであっても不妊手術をしなければもっと増える、猫嫌いの人にもメリットはある。と言います。
確かにこれには一理あります。ありますが・・・餌やれば当たり前ですが猫集まってきますからね。
ちなみにこの駐車場餌やり問題は管理会社にクレームの嵐。餌やりしていた人は居づらくなったのか最終的に引越ししました。しばらくすると猫はほとんど見なくなりました。
似たようなトラブルは全国各地で発生しています。
さて、ここまで読んでTNR活動についてどう思われましたか??
冒頭にも言いましたが、私は結構猫好きです。ですが全面的には賛成出来ない。この手の活動している人って人類皆猫好きと思っている節がある。
極論ですが、猫の餌やりしている人の家の近所で私がゴキブリ小屋を勝手に建てたとします。みんなの嫌われ者のゴキブリ。安全に暮らすための家と餌を与え保護します!!
絶対に賛成されませんよね。
あと行政は何もしないのか?って話ですが、基本的に何もしません。というか出来ない。外にいる猫って所有者がいるか判断しにくい。外飼いの猫を行政が保護してしまうと財産権の侵害となりトラブルになる可能性があります。
動物愛護団体は愛誤の人によって印象悪くなっているのでは?
全ての動物愛護団体が愛誤とは思っていません。本気で動物の事を思い活動している人もいるでしょう。
ただ感情丸出しでの発言・行動。価値観の押し付け。これら愛誤によってまともな愛護団体まで信用を失っているのでは?わたしは愛護団体と聞くとまず構えてしまいます。疑いからスタートする。
情報操作も問題がある。よくパピーミル(悪質なブリーダー)の劣悪な飼育環境の画像・動画を垂れ流していますが、ちゃんとしたブリーダーもいます。ペットショップの生体販売を悪のように言いますが、本当に動物が好きで仔犬・猫の幸せを願い働いている店員さんもいます。
残酷な一部分を切り取り、全てがそうであるかのやり方には疑問。
逆に動物愛護団体が多頭飼育崩壊。詐欺集団だった。みたいなケース山ほどありますが、そんな動画バンバン流されて愛護団体は全部クソだ!と思われたら嫌でしょ?本気で動物の事を思い活動している人は一緒にするな!!と怒るはずです。
さて今回はTNR活動を例に動物『愛誤』について紹介してみました。TNR活動については良いか悪いかは別にして、何を目的とし、どんな行動をしているか。これを知っておくのは大事だと思います。
冷静になって価値観には多様性がある、と理解した上で行動すればTNRをはじめ保護活動について今より多くの人に理解が深まるのではないでしょうか?