人間と同様に犬も熱中症対策は必要です。熱中症は油断すると命に関わります。そもそも犬は人間と違い汗腺が発達していません。つまり汗をかくことでの体温調節が苦手であり、飼い主さんがしっかりとして暑さ対策をしてあげる必要があります。
また日中の散歩を控えるなど室外での熱中症対策をしている飼い主さんは多いと思います。しかし熱中症は室内でも起こります。後述しますが、実は室内での熱中症発生は多くの飼い主さんが思っている以上に多いという事実。
そこで今回は室内での熱中症対策についてまとめてみました。
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目次
熱中症の症状はどのようなものか?
まず犬が熱中症になるとどのような症状になるのかを知っておきましょう。
①呼吸が荒くなる
ハアハアと呼吸する事をパンティングと言いますが、犬は暑い場合呼吸によって体温を調整しようとします。パンティングが激しくおさまらない場合は熱中症になる可能性があります。
室内なら換気やエアコンで室内温度を下げる。屋外なら日陰に避難し水を飲ませるなどの対処をしましょう。
②ぐったりする
呼んでも反応しない、元気がなくなる、こんな状態だとかなり危険です。すぐさま濡れたタオルなんかで首周り、足の付け根など太い血管が通っている箇所を冷やしてあげましょう。
ただし氷水などで一気に冷やすのはショック症状を引き起こす可能性があるため注意して下さい。
③舌や歯茎が青紫になる
これはチアノーゼ、つまり血中の酸素濃度が低下した状態であり非常に危険な状態。涼しい場所に避難、体を冷やす対処をしつつ動物病院に行きましょう。
他にも痙攣や下痢・嘔吐などの症状が出る場合もあります。そしてもしこれら症状が確認された場合はいち早く応急処置することが重要です。お世話になっている動物病院さんがInstagramでわかりやすく熱中症の応急処置を解説されていたので紹介しておきます。
室内での熱中症は想像以上の多いという事実
真夏の日中の散歩やドックラン は熱中症のリスクがあると容易に想像できると思います。しかし実は室内でも熱中症のリスクはある事を知っておきましょう。
ペット保険大手アニコムが熱中症の発生場所を調査したデータがありますが、『散歩中・ドックラン 』が48%に対して『リビング』は44%、予想より多いと感じたのではないでしょうか
またこの調査によるとリビングで発生した際に『家族も家にいた』が63.6%、『ペットだけで留守番中』が36.4%との結果に。人が問題ないと感じても犬にとっては辛い環境という場合もありますので、室内の温度・湿度には注意してあげて下さい。
犬種によって若干の違いはありますが、犬が快適に過ごせる環境は温度25〜26℃、湿度50%くらいとなります。温湿度計などで普段の室内環境がどうなのか、確かめてみましょう。
室内の熱中症対策①〜エアコンは付けっぱなしにする 〜
外出時にエアコンを切る、家にいても節電のためにエアコンを我慢する人がいますが。
これは人の都合です。犬は人よりも体温調整が苦手で熱中症になりやすいので、エアコンは24時間付けっぱなしにしておく方が良いでしょう。
室内の熱中症対策②〜カーテンなどで直射日光は遮る 〜
犬が暖かくて気持ち良いのか日光浴をしているシーンをよく見かけると思います。短時間なら問題ありませんが、長時間の日光浴は体内に熱が溜まり熱中症のリスクがあります。
特に留守番中など人がいない場合はカーテンはしっかり閉めて直射日光を遮るようにしましょう。
室内の熱中症対策③〜水はいつでも飲めるように〜
こまめに水分補給をする事が熱中症対策の基本です。これはあくまでも目安ですが、犬の1日に必要な水は『 体重(kg)×60ml 』と言われています。
つまり我が家の場合だと4kgのミニピンと5kgのイタグレがいますので
4(kg)×60ml=240ml
5(kg)×60ml=300ml
合計540mlは最低でも必要という事です。
長時間外出する事が多い飼い主さんは特に十分な水の量を準備できているか確認してみましょう。
給水機を使えば水の量はもちろん新鮮な水がいつでも飲めるようになるのでオススメです。
室内の熱中症対策④〜ジェルマットなど冷却グッツの活用〜
ジェルマットなどの冷却グッツを活用するのも熱中症対策としては有効です。
ただし注意点としては噛み癖がある場合、噛み切って中のジェルを食べてしまうトラブルもあります。
そういった場合はアルミや大理石のプレートもあるのので検討してみて下さい。
室内の熱中症対策⑤〜室内環境がわかるペットカメラの活用〜
お留守番中が心配ならペットカメラを設置するという方法もあります。
こちらの商品は設定温度外になるとスマホに通知がくるという優れもの。
その他にも愛犬家には嬉しい機能がたくさん付いていますが、お値段が結構高いのが難点です。
最後に
熱中症は治療が遅くなると後遺症が残ることもあり、酷い場合は命にも関わる疾患です。室外での対策はもちろんですが、室内でも対策をする必要があります。
飼い主さんが正しい知識を持っていれば熱中症は予防が出来ます。また万が一熱中症にかかった時は応急処置をすることで後遺症などリスクを軽減することもできます。
人が思っている以上に犬は体温調整が苦手、それを念頭に置いてしっかりと対策をしてあげましょう。